至学館高校で「生理とスポーツ」の出張授業を実施しました!ビーチバレー・藤井桜子選手が自身の体験を語る

2026年9月28日(月)、至学館高校(愛知県名古屋市東区)にて、「1252クラブルームワークショップin至学館高校」を実施しました。今回の授業は、公益財団法人愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会組織委員会の協力を得て行ったものです。 
参加したのは、同校の女子サッカー部と陸上部の女子部員、約50名。講師は、元ビーチバレー日本代表で現在も現役選手として活動する藤井桜子選手(立飛ホールディングス所属)が務めました。 
藤井選手は冒頭、「今日は授業というより、一緒に学ぼうという時間。私の体験や、みんなの悩みを共有できる時間になればいいなと思っています」と語りかけ、生徒たちとの対話を交えながら授業を進めました。 

【生徒に向けて話をする藤井選手】

■ データから知る、女子学生アスリートと月経の現状

授業の前半では、1252プロジェクトが実施した運動部所属の女子学生へのアンケート結果をもとに、月経とスポーツの現状を共有しました。月経周期とスポーツにおける身体のコンディションに「関連がある」と答えた学生は67.5%にのぼる一方、月経に対して「特別な対策は何もしていない」学生は63.4%。悩みの相談相手は「母親」が53.6%と最も多くなっています。 
藤井選手は「コンディションに影響するとわかっているからこそ、何か一つでも対策があるといい」と話し、「こういう話が普通にできる世の中になってほしい」と、周囲の理解の大切さにも触れました。 

また、無月経のリスクについても解説。「『生理が止まれば一人前』と間違ったことを言われた時代もありましたが、無月経は体のエネルギーが足りていないサイン」と述べ、10代のうちにしっかり栄養をとることが、疲労骨折やけがの予防にもつながると伝えました。 

■「気合でやっていた」現役時代から、婦人科への相談で変わったこと

授業の中盤では、藤井選手自身の競技人生と生理との向き合い方が語られました。 
高校時代は生理痛が重く、大事なインターハイ予選と重なっても「エースだから出なきゃ」と我慢していたという藤井選手。顧問が男性だったこともあり、生理のことを口に出しにくかったと振り返ります。初めてタンポンを使ったときの戸惑いや、アメリカ留学中に感じた生理用品やウェアをめぐる文化の違いなど、率直なエピソードに、会場からは笑いや共感の声が上がりました。 
2014年の仁川アジア大会に出場した日本代表時代も、「お腹は痛いけれど、それも気合だという感じでやっていました」。水着でプレーするビーチバレーならではの、出血やウェアへの不安も抱えていたといいます。 
転機となったのは29歳のとき。コーチからピルについて教えてもらい、スポーツに詳しい婦人科医に相談したことでした。現在は低用量ピルを服用しながら、定期的に婦人科を受診し、がん検診なども受けて競技を続けています。「だいぶプレーに集中できるようになりました」と話す一方で、「副作用もあり、合う・合わないは人それぞれ。まずは婦人科に相談してみることが、次のステップの一つだと思います」と、生徒たちに伝えました。 
さらに、藤井選手は1252エキスパート検定を自ら受検した経験にも触れ、「自分の体は、最終的には自分にしかわからない。アスリートとして学び直すことができて、とても良かった」と話しました。 

【明るい空気の中で進行されるワークショップ】

■ クイズとグループワークで、自分たちにできることを考える

後半は、全員が起立して参加する○×クイズからスタート。生理やコンディションにまつわる身近な問題に、生徒たちは仲間と相談しながら答えていきました。 
答え合わせでは、藤井選手が「生理は十人十色。みんながみんな同じではありません。コンディショニングノートをつけるなどして、まず自分自身を知ることが大事」と補足しました。 

続くグループワークでは、「生理とどう向き合っていくか」をテーマに話し合い、代表の生徒が発表しました。陸上部のグループは「生理周期をしっかり知ること、清潔を保つこと、エネルギーをしっかりとって体調管理をすること。全部を生理のせいにせず、薬やピルにも怖がらずにチャレンジしてみることが大事」と発表しました。サッカー部の2年生グループは「周期を知って管理し、悩んだら専門家や家族に相談する。検定を受けてみる」と、これからの行動を具体的に挙げ、発表を締めくくりました 。

【課題について藤井選手といっしょに考える】
【各グループで考えたことを発表】

質疑応答では、事前に生徒から寄せられた「月経が来ない場合、どのくらいの期間で受診すればいいか」「生理痛を和らげるには」「痛み止めはいつ飲めばいいか」といった質問に、藤井選手が一つひとつ回答。痛みが予測できる場合は早めに服用することや、漢方薬にはドーピング検査で禁止されている成分が含まれる場合もあるため、婦人科医と相談しながら進めてほしいことなどを伝えました。 

■ 最後に:「自分の体を知るきっかけに」

授業の締めくくりに、藤井選手は「生理は、アスリートにとって必ず向き合っていかなければならない課題。今日が自分の体を知るきっかけになってくれたらうれしいです。みんなが活躍する姿を楽しみにしています」とエールを送りました。 

授業に立ち会った同校の女子サッカー部顧問の永井先生は、「(自分は)男性なので、メカニズムは知っていても、生徒たちが実際にどう感じているのかはわからない。この機会をきっかけに、感じていることを周りや指導者とも共有しあって、限られた競技生活の中で思い切ってスポーツに取り組んでほしい」と生徒たちに語りかけました。 

至学館高校の皆さま、ご参加いただいた生徒の皆さま、ありがとうございました。 

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女子アスリートを指導する上で必要な知識を問う検定です。 
女性特有の月経課題を中心に、女子アスリート×生理に関する正しい知識の習得を目指します。 
トップアスリートを指導する指導者から学校教員、保護者、アスリート本人まで、女子スポーツ関係者に広く知識を身につけてもらうことを目的に、2階級の資格検定を設けています。 

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【1252プロジェクト】

▼公式HP 
▼YouTube|トップアスリートの生理にまつわる体験談「Talk up 1252」
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