【能登支援・災害支援スポーツネットワーク】能登の子どもたちに笑顔と希望を――パリオリンピック金メダリスト 角田夏実さんが柔道教室を実施

3月14日、石川県羽咋市の武道館で、小中学生を対象とした柔道教室が行われました。講師を務めたのは、リオリンピック柔道女子48kg級金メダリストの角田夏実さん。輪島市や能登町、七尾市などから集まった約80名の子どもたちが参加し、会場は終始、笑顔と活気にあふれていました。

はじまりの挨拶
この取り組みは、「スポーツを止めるな」と公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)による支援プログラムの一環として実施されました。能登地域では継続的に活動が行われており、今回が3回目の訪問となります。   
 
当日は、基礎練習から実際の技のポイントまで、角田さんが一人ひとりに声をかけながら丁寧に指導。時折、子どもたちと笑い合いながら技を見せる場面もあり、トップアスリートとの距離の近さに、自然と場の空気もやわらいでいきました。普段は少し緊張しがちな子どもたちも、この日はリラックスした様子で畳の上に立ち、のびのびと体を動かしている姿がとても印象的でした。 
真剣に練習に打ち込みます。
さらに心に残ったのは、子どもたちとの対話の時間です。「どうすれば強くなれますか?」「試合で緊張しない方法は?」といった素朴な質問に対して、角田さんは一つひとつ丁寧に耳を傾け、自身の経験を交えながらやさしく答えていきました。その言葉に、真剣にうなずく子どもたちの姿はとても印象的でした。

教室の終盤には、実際に獲得した金メダルも披露されました。子どもたちは目を輝かせながら手に取り、間近で見つめるその表情からは、憧れや驚きがそのまま伝わってくるようでした。世界の頂点に立った証に触れる体験は、子どもたちにとって大きな刺激であり、未来への希望を感じるひとときとなりました。

また、アテネ・北京オリンピック金メダリストであり、JOC理事の谷本歩実さんも参加されました。子どもたちに優しく声をかけながら見守る姿が、会場のあたたかい雰囲気をさらに引き立てていました。


この柔道教室は、技術を学ぶ場であると同時に、「人と向き合う楽しさ」や「体を動かす喜び」を改めて感じる時間でもありました。被災地で日常を取り戻しつつある子どもたちにとって、仲間と組み合い、笑い合うひとときは、かけがえのない時間となったことと思います。

世界の舞台で活躍する選手と同じ畳の上で過ごした時間。子どもたちの中には、新たな目標や夢が芽生えた子もいたかもしれません。能登の地に広がった笑顔とつながり、そして小さな希望の種は、これからもゆっくりと未来へと育っていくことでしょう。
みんなで記念撮影